『里山みかんプロジェクト』について

作業後に夕日を浴びて集合写真

作業後に夕日を浴びて集合写真

里山みかんプロジェクトのメンバーは、全員ボランティア。
環境団体職員、化粧品会社関係者、設計士、その家族&友人たち。
職種は偶然ですがなぜか建築設計の仕事をしてる方が多いのですが、化粧品からシステムエンジニア、占星術師、看護師さん、デザイナー、議員候補、主婦さん、鍼灸師、ライター、作曲家、IT社長、学生さん、保険屋さん、絵描き、学校の先生、まで本当にいろんな人たちの寄せ集め。
みかんと土を愛する老若男女。
合計20人
小田原の方もちらほらいらっしゃいますがほとんどは、東京、横浜、千葉方面です。

<メンバー紹介>

杉拓也

杉 拓也

2008年にこのみかん園に巡り会って以来、ずっとみかんの世話をしてきました。
小さな化粧品会社を経営しています。

主に広報を担当してます。

その他のメンバー紹介は、写真そろい次第追加予定。。。。

<みかんプロジェクトの意義>

何でこんなことをしているの?
● 表向きの理由: 日本のみかん農家の支援、食糧自給率の維持
(本当の理由は後述)
輸入自由化と消費者のみかんばなれで、みかんの価格が下落しています。
農家の経営が悪化しており、日本のみかん農園は一部のブランド産地以外は縮小を迫られているのです。
高齢化もこれに拍車をかけているようです。
みかん畑は放置するとクズなどのつる植物が木を覆ってしまい、5年も放置すればみかんの木は雑草に完全におおわれ、弱って死んでしまうそうです。
みかんの木が枯れて、根っこが地盤を支えられなくなると、急斜面のみかん園は、土砂崩れの危険が出てきて、ふもとの住人や道路が危険にさらされますし、景観も悪化します。

あと、小田原ってとてもいいところなんで、もうちょっと世間にアピールしたい、という地域活性化の目標もあります。
あと、大事なのはお金のこと。
基本はボランティアとはいえ、
農園を維持するためには費用がかかります。
その費用を捻出させるために実を摘んで販売するという試みを何回かやったのですが、みかんの実は二束三文。
せいぜい1Kg300円です。
見掛けは悪いのですが、凝縮された味がすごくおいしくて、一度食べたらスーパーで売ってるみかんが食べられなくなるほどおいしいみかんが取れるのですが、高くは売れません。
東京への輸送費やイベント出店量などを差し引くと、お金はほとんど残りません。。。。
で、わたしたちが目をつけたのが、みかんの花。
アロマテラピーで「ネロリ」と呼ばれる高価なエッセンスや蒸留水は、
ダイダイというみかんの花を利用しています。
じゃあ、温州みかんの花でもこれが作れるのでは?とおもい挑戦しました。
そしたら、いいものが出来ました!
こちらが、その商品。
みかんの花の化粧水Kuno

 

これを販売すれば、みかんの実以上の売上が上がり、みかん農園に還元することができます。
通常は価値がないみかんのはっぱや青い実も、
「プチグレン」というアロマテラピーの成分になるんです。
私たちの維持する放置農園の温州みかんの木は約100本。
たくさんの成熟前の実や枝、葉っぱ、花が収穫できます。
放置されている、ということでいい事もあります。
化学肥料をずっ~と使用してきていないのです。
化粧品原料にはもってこいです。
あと、アロマテラピーの講座を現地で開催することも考えております。
こういうような活動を通じて補助金や寄付金に頼らない、
持続可能なボランティアが可能になるのでは?と思ってます。

***

われわれの国産ネロリプロジェクトをモデル事業として、
どこかの大手化粧品会社がこれを参考に同様のことをやってくれたら、
困窮する日本のみかん農園を少しでも助けて上げられるかもしれません。
ゆくゆくは日本のみかんで作った製品だよ、と世界に輸出したいものですね。
夢はふくらみます。
しかも、食糧危機の際には、花を摘むのをやめて、実をならしましょう。
そうすることによって、日本国民のビタミン需要を補います。
っという、壮大なプロジェクトです。

以上が表向きの理由。
で、本当の理由は?

「たのしいから」!
日々の生活を離れて、山の中でもくもくと土と触れ合うこと。
経験したものでないとわからない、なんとも言いがたい気持ちです。
たんに、体を動かしてすっきり!以上のものがあるような気がしてなりません。
農耕民族の日本人DNAが喜んでいるのでは?という意見も。
作業を終えて、みかん畑を去るときには、みかんの木たちが、
ありがとう! といってくれている気がしてなりません。
普段味わえないような不思議な喜びを感じます。
というわけで、皆さんも一緒にやってみませんか?
以上、「里山みかんプロジェクト」のご案内でした。